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2015 Fiat 500X オフィシャル

伊フィアットと米国クライスラーの新婚夫婦はベストカップルなのか?

伊フィアットは、現在開催中のパリモーターショウで、スモールクロスオーバー「500X」を発表しました。来年から世界100カ国で発売する予定のフィアット期待の新型車です。

フィアットは同社の500ファミリーに、ミニバンタイプの「500L MPV」、ミニバン+オールロードの「500L Tekking」などヴァリアントを急拡大しています。

500Xスモールクロスオーバーのプラットホームは、JeepのスモールSUV「Renegade」と共有しています。3サイズは全長4,250mm、全幅1,800mm、全高1,600mmとなります。ラゲッジスペースは330リッターとなります。ライバルとなるMINIカントリーマンの350リッター、日産ジュークの354リッターと比べると、やや物足りない印象です。

500Xには2つのトリムモデルが展開される予定で、一つはアーバンタイプのスタイリッシュ版、もう一つはオフロードルッキングの装備を揃えたモデルです。

欧州での発売当初のエンジンラインアップは、①最高出力140PSを発生するマルチエアー2の1.4リッターターボガソリンエンジンにFF駆動、6速MTが組み合わされるモデル、②最高出力120PSのマルチジェット2の1.6リッターターボディーゼルエンジンにFF駆動、6速MTが組み合わされるモデル、③トップエンドのモデルには、最高出力140PSを発生するマルチジェット2の2.0リッターターボガソリンエンジンに4輪駆動、ZF製の9速ATが組み合わされます。
そして後に、最高出力170PSを発生するマルチエアー2の1.4リッターターボガソリンエンジンに4輪駆動、9速ATが組み合わされるモデルがカタログインします。

そして、パリモーターショウで最も驚いたニュースです。後に、500Xのハードコアモデルとして、クライスラーのラージSUV「チェロキー」に搭載される自然吸気の2.4リッター直4ガソリンエンジン(通称:タイガーシャーク)に9速AT、4輪駆動を組み合わせたパフォーマンスモデルが登場する、というニュースです。

しかし、フィアットという会社は、欧州カーメーカーの中でも一際異彩を放ち、ある意味摩訶不思議な存在です。
ガソリンエンジンの最大排気量を最大1.4リッターにし、他社が振動対策に苦慮する中で2気筒エンジンを厳めしく市場投入するなど「欧州ダウンサイジングの急先鋒」と言われてきました。
遡ると、1986年、世界で初の直噴ターボディーゼルエンジンを発表したのもフィアットでした。1997年、コモンレールシステムを初搭載したのもフィアット(アルファロメオ)でした。近年の伸張著しいディーゼルエンジンの潮流を読み切ったかのような展開です。
そして驚きが、そんなフィアットがクライスラーと共に新設計したタイガーシャークエンジンは、なんと自然吸気のDOHCに逆戻りする、という点です。
小排気量のクルマでも、2,000rmp以下の低回転域での十分なトルク感がないと、今時「絶対に」クルマは売れません。「小排気量+過給=高トルク&高燃費」という方式は、向こう10年の自動車業界を生き抜くための必要最低条件です。

そこで妄想してしまうのが、「クライスラーとの合併は大丈夫なのか?」という懸念です。
チェロキーの5代目「Longitude」発表のニュースを見たときの正直な感想は「明らかにズレている」でした。ミドルサイズSUVにも関わらずエンジンは縦置きから横置きに変更し、プラットホームはFF車の構造のモノに変更。最高出力は6400rpmで利用。。アッパーミドルセグメントの新型車SUVとは思えないスペックでした。
上述した通り、歴史を辿るとフィアットというメーカーは「ビジョナリスト」でした。そのフィアットがクライスラーとの新婚生活で変わってしまったのではないか、という疑念が沸々と湧いてきます。「クライスラーの価値観」が同郷のフェラーリとマセラッティ、アルファロメオという世界が誇る生粋のスポーツブランドへ影響する事が心配です。

2015 Fiat 500X オフィシャルフォト

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